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2019/11/06 16:33

eavamでものづくりを体験していただくアトリエツアーが始まりました。
先週、チェンマイ在住の方を6名お迎えして、初日が始まりました。

ツアーの企画を立ち上げてからおよそ10ヶ月。
スタッフの家族が手助けに来てくれて、庭に伸び放題になってしまっていた大きな木の枝を剪定(というよりは伐採という方がぴったりの大仕事)を皮切りに、スタッフたち自身も製造の作業の前後の涼しい朝夕に畑を作る時間帯をもうけたり、畑で野菜が収穫できるようになってからは、それら安心で清浄な野菜と庭に咲く花を使ったランチの献立を考えたり、誰もが少しずつ今までとは違う仕事に取り組んで、お客様を迎える準備をしてきました。

ものづくりだったら自信もあるし、そのために教えを乞いに行くことならどこへでも!そんなeavamの面々ですが、根は優しくてどちらかといえば恥ずかしがりが多いため、当初は企画までは意気込んでいたものの、見知らぬお客様と接することをあらためて想像すると、不安や緊張がとてもあったようです。
それでも「作る」という行いは、物事をその人の血肉とし、実感や勇気を与えてくれる作用があるようで、ワークショップの内容や段取り、料理の献立を決めたり試作をしていると、いつの間にか、料理ばかりでなくその器なども作ることを自分たちで決め、次第にワークショップにはこれも絶対に加えたい!そうだ料理は...。!器は...。!と、細部のアイデアがそれぞれ思い浮かびはじめ、次第にツアー全体が自分ごととなっていく様子は、彼女たちが作ることで積み重ねて培った知恵や経験の豊かさを感じさせる過程でした。

初めてのことだから。。とスタッフたちと緊張してはいたものの、少し見方を変えれば、食べる野菜やハーブを自分の住空間で作ることはタイの郊外で暮らす人にはいまも当たり前のことですし、地域ぐるみで行われる季節折々の仏教のお祭りや儀式、冠婚葬祭が今も大切に保たれているせいか、場所を美しく整え、人を喜ばせもてなす支度も身についたもの。
蓋を開けてみれば、スタッフたちには自分たちの文化や伝統にある、美しさや心づくしの素敵さを再発見する過程であり、伝統を継承しながらそこに新しい方法や考えを織り合わせてゆく、eavamの方法のおさらいでもあったようです。
料理やワークショップで用いる素材は、庭で安全に育てたものを中心にしたのも、ジャスミンを育てるところからジャスミンバーム作りを始めたこととも通じ、それぞれの素材のプロフィールを確信をもって伝えられるだろうこともスタッフたちの喜びや誇りとなりました。

そしていよいよ、当日のことです。
ワークショップは、今回はeavamのオリーブ石鹸をフレーク状にし、そこに庭で採れた新鮮な生のハーブを練りこんだハーブ石鹸作り。
植物から色が現れる不思議、練っているとグリセリンなどの保湿成分のせいか、なんだか手がしっとりしてくる石鹸の手触り、同じ材料を使っているにも関わらず、作る人によって出来上がりの石鹸の形や質感などが驚くほど違って、誰もがくすくす笑って、子供のようになってしまう楽しいものとなりました。

それから作ることで心がたっぷりになった後は、今度はお腹を満足させるためのランチ。
こちらも「これは、ランチこそこのツアーの主役かもしれない」とつぶやいてしまう素敵なものになりました。
料理もワークショップで使ったハーブと同じく、ほとんどが自家栽培の植物を用いてスタッフたちが調理したもので、花の揚げ物に、トマトやナスのディップ、甘味と酸味にタマリンドのペーストを使った、昔風の今では珍しいソムタム、海のないチェンマイでは、スープも肉料理が多くなりがちですが、スタッフたちが選んだのは、魚で出汁をとった、つる草のスープ、濃い紫色のもち米など、いずれもなんとも優しい味わいに仕上がっていました。

さらに食器も、グラスやティーカップ、スープ用の陶器と箸以外は、全てスタッフたちのハンドメイド。
お盆や揚げ物を置く小皿は竹で編んだもの。ディップや卵料理を入れる深皿はバナナの葉を折って作り小さな竹の破片で留めたもの。グラスを置いた太陽のような形のコースターは、バナナの葉を丸く切り抜いたところにパンダヌスの葉を小さな三角形に折ったものを糸で縫い付けたもの。心づくしが形になったようなテーブルセッティングです。
「eavamは、できるだけプラスティックを減らしたいでしょう?だから器もね!
トラベルセットで籠編みの技術を身につけたことが、思いがけず食器を作ってしまおう!というアイデアにつながったようです。
竹もバナナも新鮮なものを使っているせいでしょうか、食事の席には清々しい気配が満ち、シェフたちの優しい気持ちがそのまま味になったような北タイ料理のお膳となりました。

そんな風に、チェンマイの郊外の新鮮な光や風の中で、植物を摘み、その香りや色を石鹸に練りこんで遊び、その合間に見た花や野菜を食べ、誰もが五感がふんわりと心地よさに満ちて、初回のツアーをお開きとすることができました。

こうしておかげさまで無事スタートできたアトリエツアーですが、これからがいよいよ本番、お客様がいらして続いていってこそです。
チェンマイは寒季入りして、空気は軽やかに涼しく、満月の火と水のお祭り「ロイクラトーン」も間近。涼しい季節の静けさの中にも、どことなしいつも、不思議な楽しい気配があちらこちらに漂う時分になりました。
チェンマイへいらっしゃる機会があれば、ぜひ、eavamの庭へもお立ち寄りください!

(写真:古川節子さん)